ビックリドンキーは、ハンバーグレストランチェーンとして広く知られていますが、そのルーツは1968年に岩手県盛岡市で開業した喫茶店にあります。
1. 創業と初期の発展（1968年～1980年）
始まりは喫茶店（1968年）: 創業者の庄司昭夫氏が、岩手県盛岡市に**「べる」**という名の喫茶店を開業したのが始まりです。この店は、現在のハンバーグレストランの業態とは異なっていました。
ハンバーグの導入（1971年）: 喫茶店のメニューにハンバーグが加わります。これが人気を博し、後の業態転換のきっかけとなります。
初のハンバーグ専門店「ハンバーグの店 ベル大通店」の開業（1976年）: ハンバーグに特化した専門店として、盛岡市に新店舗をオープンしました。この店で、現在のビックリドンキーの特徴である**独特の食器（ディッシュ）**を使用したハンバーグのスタイルが確立されました。
2. 「びっくりドンキー」の誕生と全国展開（1980年代～）
「びっくりドンキー」への改称（1983年）: 会社名を株式会社アレフに変更し、店舗名を**「びっくりドンキー」**に統一しました。この名称は、創業者が視察で訪れたアメリカで見かけたロバの運ぶ荷車の様子からインスピレーションを受けていると言われています。
積極的な多店舗展開: 1980年代後半から、北海道や東北地方を起点に、全国へ店舗数を拡大していきました。
独特な店舗デザイン: ビックリドンキーの店舗は、ログハウス風や、内装にアンティークやユニークな装飾を施した個性的なデザインが特徴であり、この独自性がブランドイメージを確立する上で重要な要素となりました。
3. 現在の特徴と運営
ビックリドンキーは、創業以来、ハンバーグとライス、サラダを一つの皿に盛り付けるディッシュスタイルを主力としています。
また、運営会社である株式会社アレフは、食の安全や環境問題への意識が高く、有機農業への取り組みや、自社工場での製造・加工による品質管理の徹底など、独自のサプライチェーンを構築しています。これにより、個性的なメニューと徹底した品質管理を両立させながら、現在も全国でチェーン展開を続けています。